尼崎脱線事故 JR幹部書類送検までの過程(神戸新聞より)
9 月 10th, 2008 by 番記者O
神戸新聞「『責任が現場だけなら、また事故が』 兵庫県警、異例の幹部送検」
「責任が現場だけなら、同じ事故が再び起きる」。JR史上最悪の被害を招いた尼崎脱線事故で、兵庫県警の捜査員は、幹部の刑事責任にこだわった理由を強調した。県警にとって初めて直面した大規模鉄道事故の捜査だったが、押収資料約二千点、約五百五十人の聴取をかき集め、送検にこぎつけた。
ふむ・・・。
午後四時、捜査本部を設置した尼崎東署で会見に臨んだ加藤和己捜査一課長は「二度とこのような悲惨な事故が起きないように願っています」とコメントを読み上げた。表情は終始硬く、ここまでの道のりが険しかったことをうかがわせた。
乗客の犠牲者百六人、負傷者五百六十二人。これほど大きな被害の事故を処理した経験を持つ捜査員は県警にはいない。捜査員らは、警視庁や他府県警を訪ね、手法を参考にした。
日航ジャンボ機墜落事故(一九八五年)、信楽高原鉄道事故(九一年)、京福電鉄事故(二〇〇〇年)、営団地下鉄(現東京メトロ)日比谷線脱線衝突事故(同)…。いずれも業務上過失罪の立件に必要な「予見可能性」の裏付けが難しく、多くの事故で、幹部は立件が見送られたり、不起訴になったりしていた。
尼崎脱線事故で、捜査員らが着目したのは、現場カーブの異様な角度だった。九六年に半径を六百メートルから三百四メートルにしたことで、カーブに入る車両は直前で五十キロもの減速が必要になった。同様のカーブはJR西管内に六カ所しかなく、特異性は明らかだった。
しかし、鉄道事業法では、自動列車停止装置(ATS)の設置を義務づけてはいない。捜査員らは旧運輸省令に関する文献を読みあさり「鉄道事業者は線路の形状に応じて自主的に安全対策を判断すべき」という解説を見つけた。捜査員らは、こうした予見可能性につながる材料を一つずつかき集め、神戸地検に送ったファイルは約百五十冊に上る。
「いずれも、一つだけでは弱い。しかし、積み重ねたことで、カーブの危険性を検証し、ATSを設置すべきだったという結論を導き出せた」。捜査員の一人は力を込めた。
交通事故で会社の責任が問われるケースは聞きますが、言われてみれば大事故ほど会社の責任が問われていないような・・・。
JR西日本幹部ら十人が業務上過失致死傷容疑で書類送検された尼崎脱線事故で、兵庫県警が、東西線の開通計画が浮上した一九九一年以降にJR西で安全対策を担当した幹部約二十人から被疑者として事情聴取していたことが九日、分かった。
八日の書類送検では、九六年に現場カーブを急な角度に変更した時点で危険性を認識するべきだったとしたが、変更が東西線開通に伴う工事だったため、計画浮上時までさかのぼり、幅広く過失の有無を検討したとみられる。
県警が被疑者聴取したのは、九一年から脱線事故が発生した二〇〇五年四月の間に、鉄道本部長▽安全対策室長▽安全推進部長▽運輸部長-を務めた幹部のうち、病気になった幹部らを除く全員。
今年六月ごろから八月下旬にかけて順次、事情を聴き、現場カーブでの事故を予見し自動列車停止装置(ATS)を設置することが可能だった時期について検討した。
その結果、東西線開通に備えて具体的な設備投資やダイヤ編成の立案が始まった九五年十二月ごろから、実際に開通した九七年三月の間に、ATS設置が検討されるべきだったと判断。書類送検の際、起訴も可能な「相当処分」の意見書を付ける対象を、当時、鉄道本部長だった山崎正夫社長(65)ら五人に絞り込んだ。
どこまで遡るか、難しいところですね・・・。うーん。
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