1日、日本航空が大変身する。旧日本エアシステム(JAS)と旧日本航空(JAL)が経営統合して4年。制服は統一されたが、総計で1万人を超える客室乗務員とパイロットは、出身別の事業会社に分かれて乗務していたからだ。それがやっと一体化する。業務の基本は同じでも、機器の呼び方や細かな操作は出身元で微妙に異なる。運航トラブルが続いた同社の現場では、安全やサービスの低下にはゆめゆめならないようにと緊張の中、準備が進む。
9月下旬、東京・羽田空港にある日本航空の訓練施設。ジャンボ機のファーストクラスの客室そっくりに造られた教室で、旧JAS出身で入社3年目の客室乗務員24人が接客訓練の最終段階を迎えていた。
主に国内線を飛んでいた旧JASでは、ファーストクラスがなかった。ましてJALのファーストクラスはこまやかなサービスで世界に知られる。メニューの見せ方一つにも工夫があり、狭い調理室でレストラン顔負けの盛りつけをこなす。
「そこ、教えないでっ」。教官の鋭い声が飛ぶ。乗客からカクテルの注文を受け、どう作るか迷った訓練生に同僚が助け舟を出そうと話しかけたからだ。「国内線と違ってお客様に全身で接するので、つま先まで緊張します」と、船木聖子さん(28)。
そんな彼女たちを、客室乗員訓練部の吉田千鶴子部長は「旧JALにはない親しみやすさがある」と評価する。ライバルの全日空と比べ「お高くとまっている」という悪評もあったJALに、旧JASが新風を吹き込むかも知れない。
旧2社のいずれもが使っていたボーイング777でも、別々だったマニュアルを統合する過程でパイロットの日常的な言い回しに細かな違いが分かった。「たかが呼び名かもしれないが、出発前は機長と副操縦士が互いに言い合いながらチェックするので気になります」と、旧JAS出身の機長は話す。客室乗務員でも同様で、対照表を作って備えるという。
運航条件も微妙に違う。例えば、B777が誘導電波に頼らずに着陸する場合、旧JALでは高度120メートルまで下りた時に1.6キロ以上先まで見通せなければやり直しだが、旧JASなら高度90メートルで1.2キロ先まで見えれば着陸できた。こうしたケースでは、より厳格な旧JALの基準に統一するという。
客室乗務員では、2段階だった旧JASの職級が、旧JALの5段階にそろえられる。「競争意識が高まり、和気あいあいの雰囲気がなくならないか」と、旧JASのベテラン乗務員は心配する。
機内では機長と副操縦士はもちろん、客室乗務員間でも緊密な連携が要求される。わずかな意思疎通不足が事故につながりかねないためだ。幹部には「経営統合はすでに終わっていて問題ない」と話す人が多いが、「トップは現場を分かっているのだろうか」と、あるベテラン機長は漏らす。
パイロットでは旧JAL2548人と旧JAS770人が、客室乗務員では旧JAL5642人と旧JAS1450人が、1日から順次、同じ便に搭乗する。
運航条件も異なっていたとは・・・。
皆様、ご苦労様です・・・。
別会社?の裏話は、keikoさんのサイトに詳しいです。
