阿波踊りサミット参加記 -踊りはやめられない-

9月10日、「阿波踊りサミット2006」に参加しました。

記憶を辿りつつ、当日の様子など・・・。

※踊り方等については、阿波踊り総合研究所さんが分かりやすく説明してくださっています。

「一かけ二かけ三かけて

四かけた踊りはやめられない」

阿波踊りの魔力と魅力に憑かれて、早や十年余。

連に所属している訳でもないのに、毎年何らかの形で踊り続けている私。

我ながら「何をやっているんだか」と思わずにいられない訳ですが(汗

10日、東京で開催された「阿波踊りサミット2006 in Tokyo」。どこの連にも所属しておらず、どこかで阿波踊りの実行に携わっている訳でもなく、単に阿波踊りに魅了されているだけの私ではありますが、末席に加えていただきました。「サミット」だけに関係者が一同に会し、およそ「関係者」とは言い難い私にとって場違いではないか?という想いも抱きましたが、しかけた踊りをやめることは出来ず出かけてきた次第です。

日曜日の昼下がり、東京の中心部。

徳島からはるか遠いキャピトル東急ホテルで、初めての「阿波踊りサミット」(『阿波踊りサミット』でウェブ検索すると、北海道などで『阿波踊りサミット』が開催されていることが分かりますが、ここでは便宜上『初めて』とします)は開催されました。関東の関係者を中心に約150人(『徳島新聞』による)が参加する中、自称小心者の私は「○○連」とか「○○協会」といった肩書きを唯一持たないのでは?と、どうでもいい心配をし続けていました。徳島で輪踊りに加わえていただくときには肩書きなど気にしていない(気にする必要も無い)のですが、どうでもいいことが気になるのだから妙なものです。

閑話休題。「阿波踊りサミット」そのものは午後3時に開幕。冒頭、飯泉徳島県知事のビデオメッセージがQuickTimeで流されました。続いて、徳島大学総合科学部の中村久子教授から、「阿波踊りの不思議」と題した講演が行われました。講演の中で、阿波踊りの「原点」や変遷、阿波踊りが全国に広がっていった様子などが中村教授から説明されたのです。例えば、

・阿波踊りが庶民の踊りであるが故に史料が残っていないこと

・輪踊りが行進型へと変化していったこと

・派生していっても「阿波踊り」という名称を広く用いていること

など普段全く考えに及ばないことが説明され、多々刺激を受ける講演内容でありました。

阿波踊りの起源については、幾つかの説があります。(『阿波ナビ』より)

(1) 築城起源説

天正15(1587)年に蜂須賀家政によって徳島城が落成した際、その祝賀行事として城下の人々が踊ったのが阿波踊りの始まり、とする説です。

(2) 風流踊り起源説

阿波踊りの特色である組踊りが、能楽の源流をなすといわれる「風流」の 影響を強く受けているといわれ、寛文3(1663)年の「三好記」 の中には、天正6(1578)年に十河存保が勝瑞城で風流踊りを開催 したという記録に基づいて、これが阿波踊りの原型、とする説です。

(3) 盆踊り起源説

阿波踊りが旧暦の7月に行われた盆踊りであるというもの、「俄」「組踊り」といった特殊なものが派生してきたとはいえ、その元は盆踊りである、とする説です。

江戸期の阿波踊りの様子を描いた吉成葭亭の屏風画(『花むそう』の原点)がレジュメに掲載されていましたが、その他阿波踊りに関する絵画などが徳島城博物館発行の図録に掲載されています。参考まで。

「輪踊り」から「行進型」へ変化していった、という点についてですが、

・もともとは各町内で輪踊り(円陣型)が行われていた

・戦後行われた阿波踊りのコンクールが行進型へ変化する一因

・コンクールの審査場が演舞場へと変わり行進型が継続

という経過を辿っていったようです。

そういえば、各地で行われる盆踊りは円形が多いのではないでしょうか。櫓の周りで、前進・後進を交え、同じ動きを繰り返す・・・。阿波踊りは、そうした盆踊りとは一線を画していますね。

そして、踊りグループである「連」には伴奏集団がいる、ということも特徴的であるということを説明され、「なるほど」と思った次第です。その伴奏集団が、踊りの速度の変化を可能にしている訳です。皆さんの地域の盆踊りで、踊りの速度が変化するものはありますか? 阿波踊りは、(連によりますが)緩急の変化があるのです。

続いて、中村教授・岡秀昭さん(娯茶平連長)・大高翔さんをパネリストに討論が行われました(進行役は『あわだま』の南和秀編集長)。

その中から・・・。

「東京の人から『阿波踊りの本場は高円寺ですよね』と言われることが多く、とても寂しい」(大高翔さん)

類義語?に「徳島でも阿波踊りをしているのか」がありますが、寂しい話です。「阿波踊り」で一つの単語として扱われ、「阿波」とは何を意味するのか意識されていないのでしょうか・・・?

「ぞめきが聞こえてくると、泣きそうになるんです。」(大高さん)

先のエントリーでも記しましたが、ぞめきが聞こえてくると何故か私も泣きそうになります。

体が浮き足立つよりも先に、何故か抱く(言葉にし難い)想い。

思い入れすぎているのでしょうか?

「私が娯茶平に入ったときは22人くらいが入連試験を受けて、残ったのは8人くらいです。」(岡連長)

とある年の初夏、タウン誌に「連員募集」のお知らせが掲載されているのを見るまで、有名連に入連するには必ず入連試験があるものだと思っておりました。それにしても、22人から8人に選抜されるとは・・・。ちなみに、入連出来なかったひとは「来週は○○連の試験があるから」と言って別の連の試験を受けていたそうです。

「昔は、ひとりひとりに『すっとびの○○』というような呼び名がありました。」

「選抜に出るとき、『どうしたら奇麗に見えるか』を考えたところ、足を揃えたら奇麗に見えるのではないかと。」(岡連長)

選抜阿波踊りの開催が、踊りのスタイルにかなりの影響を与えたのかもしれませんね。

「阿波踊りにのめり込んだひとで、出世したひとはいません。」(岡連長)

・・・(汗

岡連長の知る限り、出世されたのは或る自治体の首長さんだけとか。

「三味線や笛を多くすれば、原点の阿波踊りに近くなるのでないか。」(岡連長)

これは、さだまさしさんと岡連長がお会いしたときの、さださんの発言を受けてのコメントです。さださんは、「音楽家として見たときに、ぞめきは哀愁を帯びたすばらしいメロディーだけど、打楽器が勝っている」というようなことを言われたそうです。

実際、三味線の音が打楽器によってかき消されていることが多いような気がします。

気になり、先日来「阿波おどり -熱狂の4日間-」(NHKハイビジョンスペシャル 2001年放送)を見る際に鳴り物を気にしながら見ておりますが、娯茶平の選抜出演シーンと「虹」の流しシーン以外では三味線の音が殆ど聞こえないことに気付きました。確かに、打楽器は踊り手の足を浮かせますが、三味線がはっきりと聞こえる連の鳴り物は違った味付けで足を浮かせるような気がするのです。

討論の中で、幾つかの映像が紹介されました。

中に、阿波踊り期間中に踊り手のひとびとへインタビューしたものがありました。

「もし阿波踊りと出会っていなかったら盆の間は何をやっていたか?」という問いに対して、

「阿波踊りをやっていない自分が考えられない」(踊り手)

という回答がありました。今や、私も・・・。

その後、懇親会が開催されました。

懇親会では、いろいろな方といろいろな話をさせていただきました。

えぇ、雲の上の存在とも言える方とも・・・。

ある自治体で祭事諸般を担当されているMさんや、サンバを踊られているOさん、高円寺から来られたというお二人のご夫人など、さまざまな方と同席させていただきました。

初対面だというのに、「阿波踊り」が結びつけた不思議な縁。

心は浮き、話は弾み、ビールも焼酎も進む進む(汗

「フィッシュカツ」など、徳島の食べ物も並びました。

いろいろな飲み物がありましたが、やはり焼酎のスダチ添えが人気だったようです。

私がどれだけ飲んだ(飲まれた)か、それは(略

懇親会の様子を幾つか・・・。

V6010030.jpg

V6010031.jpg

V6010032.jpg

岡連長も踊られました。

普段、踊るときにはアルコールを飲まれないそうですが、懇親会参加者のリクエストから・・・。お疲れ様でした(汗

岡連長のご指名で大高さんも踊られたということは、ここまで読んでくださった方にだけお伝えする秘密?です(汗

やがて、出席者全員での輪踊りとなりました。

輪踊りの様子ですか?

踊りに専念している私に、写真を撮ることは不可能です(汗

敷居の高さを想い、躊躇していた「阿波踊りサミット」への参加。

振り返るたび、多くを得たことに改めて気付かされる今日この頃です。

「五かけ六かけ七かけて

八っぱり踊りはやめられない」

いつまでたっても、阿波踊りをやめることは不可能なようです(汗

※懇親会の様子については、NPO法人東京高円寺阿波踊り振興協会さんのサイトに掲載されています

関連している?投稿@Simple Tags

Author: 番記者O on 2006年9月17日
Category: awa dance
タグ: , , , , , , , , , , , , , , ,
5 responses to “阿波踊りサミット参加記 -踊りはやめられない-”
  1. moondial より:

    ご無沙汰しております。再開(?)後もいつも拝読しております。

    このエントリ、番記者Oさんの阿波踊りへの思い入れが充溢していて実にいいですね。阿波踊りについて徳島の踊りだ以外は何も知らない自分にも、周辺知識も含めていろいろ伝わってきます。写真も臨場感いっぱいに踊りの躍動感を捉えて光の具合もおもしろい。力作記事ですね。

  2. 番記者O より:

    あっ、ご無沙汰しておりました。
    「拝読」なんてとんでもない。私がmoondialさんを拝まないとバチが当たります(汗

    お褒めいただき、お恥ずかしい限りです・・・。
    実は、相当の難産でありながら煮え切らないエントリーなのです。
    どう転んでも、徳島新聞の記事にはかなわない。
    でも、想いを伝えたい。
    どうしたものか・・・?と思いつつ、公開した次第です。

    moondialさんのコメントを読ませていただき、加筆すべき点を教えていただいたような気がします。
     ・阿波踊り(少なくとも起源及び変遷)の概説
     ・今の阿波踊りの形態(鳴り物を中心とした連の構成)
     ・懇親会の様子

    多くの関係者の方々が「阿波踊りサミット」に関して記されているようではありますが、今日以降順次加筆修正していきたいと思います。
    普段は追記で済まし、原文を出来る限り残すようにしておりますが、今回だけは大幅に修正することもあります。お許しいただければ幸いです。

    写真を携帯電話でカバーするのも限界? 昔駆使していた一眼レフ、復活させないと駄目かも・・・。

    重ねて。いつもお読みいただき有難うございますです・・・。  >moondialさん

  3. 大きい様子や、広い可能とかあります
    ぷーたちが、阿波であしからず阿波踊りサミットとか、可能などを修正したかったの♪

  4. 番記者O より:

    ・・・あしからず(汗

  5. 番記者O より:

    うーん。
    もう少し書くべき点はあるのでしょうが、こんなものかな?
    とりあえず、加筆修正終了ということで。

Leave a Reply

Last articles